認知症に特化した「グループホーム」。しかし一部では形骸化しています。
介護業界14年目の派遣介護福祉士です。
「両親の介護施設を探したいけど」「介護業界で働いてみたいが」、そんな不安の解消に役立てられるように、13年以上の介護現場での体験を綴っています。
2007年に介護業界へ身を投じ、早や14年目を迎えました。(派遣歴12年)
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。
認知症介護 / 「グループホーム」の特養化
「特別養護老人ホーム」での面接を迎え、施設側から意外な依頼がありました。
「特別養護老人ホーム」ではなく、併設の「グループホーム」の欠員補充を、早急にしたいとの事でした。
「グループホーム」での勤務だと前社と同じで、経験値は広がらないと思いましたが、とりあえず依頼を受けてみることにしました。
派遣の第1歩は、「グループホームB」に決定。2009年1月3日の初出勤が決定しました。
初出勤 / 「グループホームB」
2009年1月3日、派遣としての初日。
度肝を抜かれました
そして、現実を知りました
認知症のオールスターメンバー
「車いすの方」や「寝たきりの方」が多くおられ、身体介助が多かったです。特養併設だったので、特養の空き待ちの「仮の住まい」でもありました。
車椅子の方が半数で、おむつ交換、体位交換、リフト浴、痰の吸引など、「グループホーム」とは思えない光景。
しかも認知症の度合いも高く、タイプも色々な方々がおられました。オールスターメンバーです。
今振り返っても、あれだけの方々と、一気に出会えるチャンスはもうありません。
ADL(身体能力)もかなり低かった
初日から挫折
前社での経験は、全く役に立ちませんでした。
派遣を雇う施設って、「大変だろうな」と覚悟はしつつも、あまりの環境の違いに唖然としました。
初日から挫折を味わいました
しかし、この施設で培った経験は、「私の介護人生の礎」になっています。
この施設で得たものは、とても大きかったです。
環境は人を変える
今振り返っても、過去「13」施設経験した中で、ダントツに大変だった現場でした。
スタッフの入退職のペースも激しかったです。
初日で退職も考えましたが、派遣デビューしたばかりなので、引き下げれない状況だったのと、退職者があまりにも多いので、辞めるきっかけが全くなかったです。
しかし初っ端から挫折しかけた反動で、タフになりました。後々、どの施設に行っても「大変」「しんどい」なんて、思ったことはなかったです。
提言
身体的・精神的に大変な環境ほど、覚えることも多く、スキルを上げてくれるものです。
有益な経験だと解釈すれば、あなたの将来を明るくしてくれるかも知れません。
私は「人生の天職」を得ることができました。