皆さんが「有料老人ホーム」と聞いて想像するのは、この「介護付き有料老人ホーム」だと思います。
「介護付き有料老人ホーム」について、簡単に説明してゆきます。
「両親の介護施設を探したいけど・・・」、そんな不安の解消に役立てられるように、13年以上の介護現場での体験を綴ってゆきます。
2007年に介護業界へ身を投じ、早や14年目を迎えました。(派遣歴12年)
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。
「介護付き有料老人ホーム」の概要
「有料老人ホーム」での勤務経験は7施設、そのうち「介護付き有料老人ホーム」では4施設で、勤務経験があります。
現場での経験を元に、「介護付き有料老人ホーム」について紹介してゆきます。
生活援助(食事・洗濯・掃除など)や、身体援助(入浴・排せつなど)と、介護サービスを幅広く受けられる施設です。
24時間介護士が勤務しており、施設によっては「24時間看護師勤務」の施設もあります。私は両方で勤務経験があります
「介護付き有料老人ホーム」の特徴
「有料老人ホーム」は公的施設である「特別養護老人ホーム」と、どんな違いがあるのでしょう。簡単に紹介してみましょう。
・料金が高い
「有料老人ホーム」でよく知られているのは、「特別養護老人ホーム」以上に利用料が高いことでしょう。
「住宅型有料老人ホーム」と違い、介護度に差があっても、支払額には大差がないのが特徴でしょうか。
「住宅型有料老人ホーム」は介護度や、必要な介護サービスによって値段が違ってきますが、「介護付き有料老人ホーム」は介護度による定額制です。
一般的な値段帯は、月額30万円~50万円あたりです。
おむつ・リハビリパンツなどの介護用品や、通院・薬代も別途請求ですし、レクリエーション費用も請求されます。
・ユニット制ではない
概ね「特別養護老人ホーム」は、ユニット制(10人1組)が基本です。スタッフの眼が、届きやすい構造となっています。
「介護付き有料老人ホーム」は「フロア制(各階ごとで1組)」が基本となります。
スタッフが対応する範囲が広くなるので、「特別養護老人ホーム」よりスタッフの眼が届きにくくなります。
最近ではフロア制をとっていない「介護付き有料老人ホーム」も増えています。
フロア制を採用していない「介護付き有料老人ホーム」は、一層スタッフの眼が届きにくいです。
「特別養護老人ホーム」経験スタッフが、「有料老人ホーム」を退職する理由として、移動範囲の広さを上げる方が多いです。
・介護度が入居条件とならない
要支援・要介護と介護認定によって、入居ができないことはありません。
「特別養護老人ホーム」は、要介護3以上が入居条件です。
「健康型有料老人ホーム」は、介護認定を受けた時点で、入居資格がありません。。
・退居の可能性がある(終の棲家ではない)
「特別養護老人ホーム」で最期を迎える方は多いですが、「有料老人ホーム」は医療的な対応が高くなったり、財政的な事情で退居される方も多くおられます。
「有料老人ホーム」で過ごされる期間は、2年~5年の範囲がほとんどです。
「有料老人ホーム」で最期を迎えられる方が、かなり多いのも事実です。
・倒産リスクがある
有料老人ホームは、運営母体が民間株式会社になるので、倒産のリスクがあります。
大手企業のグループ会社であっても、親会社の業績次第で売却され、経営母体が変わるケースがあります。
最近の例:
ワタミ→損保ジャパン
神戸製鋼→住友林業
オリックス→大和証券
・介護サービスの幅が広め
レクレーションやイベントに関しては、「特別養護老人ホーム」よりも、かなり多くなります。
外食や花見などの「外出レクリエーション」も期待できますが、スタッフの人員や定着率に左右されます。「住宅型有料老人ホーム」だと、介護スタッフのスケジュールが固定化されているので、「外出レクリエーション」は厳しい傾向があります。
基本的な介護サービスに関しては、「特別養護老人ホーム」と大差はありません。
(食事・おやつ・入浴・排泄・清掃・洗濯など)
「特別養護老人ホーム」の場合だと、体調不良時に限られる「居配(食事を居室に配達)」も、「介護付き有料老人ホーム」だと柔軟に対応してもらえます。但し、別途料金要。
「介護付き有料老人ホーム」の基本サービス
・入浴
個人浴になります。(週2回)。
自宅で一人で入浴するのと同じ状況ですが、自立の方でも「スタッフの付き添い」があります。自立の方への対応は柔軟で、すりガラス越しに見守りしたり、同性介助に固定されます。
その都度、お湯は入れ替えがされ、他者と同じお湯に浸かることはありません。(感染症対策)
90年代に設立された「有料老人ホーム」だと、共同浴の可能性がありチェック要。共同浴の場合は、デイサービスのように、お湯の入れ替えをせず、塩素消毒剤を使用。
・食事
朝は「ご飯・パン」の選択制。
施設によっては、昼食・夕食も「選択制(アラカルトメニュー)」にしている施設もあります。
苦手な食べ物は、禁止食として登録され、取り除いてもらえます。介護スタッフも配膳の際にチェックします。刻み食やトロミ食など、柔軟に対応可能です。
「介護付き有料老人ホーム」の食事介助は、「マンツーマン対応」が基本です。「特別養護老人ホーム」のような、スタッフ一人で3名以上を「同時食事介助」はありません。
・おやつ
「見守り」や「食事介助」が必要な方以外は、「居配」となります。おやつと飲み物が、居室まで運ばれてきます。
飲み物も事前に聞き取りがあるので、希望を伝えれば用意してもらえます。コーヒー・紅茶・お茶・水と選択幅も広く、冷たい・温かいの希望にも応えます。
おやつの居配をしない「有料老人ホーム」は見たことがありません。
・居室清掃
週に1度の割合で、シーツ交換や掃除がされます。
「介護付き有料老人ホーム」の場合は、掃除パートが行い、介護スタッフがすることはありません。
「住宅型有料老人ホーム」の場合は、介護スタッフが行います。
・外出
レクリエーション以外での「外出」は、ご家族の同行以外はお断りしている場合がほとんどです。
認知症状が全くなく、転倒のリスクがない健脚な方のみ、徒歩圏内の「外出許可」がでる場合があります。
・通院
「持病や怪我」での通院は、ご家族がされています。
ご家族が付き添えない場合は、外部介護事業所に「通院ガイド」を依頼する必要があります。
一部「通院の付き添い」を売りにしている「介護付き有料老人ホーム」がありますが、夜勤明けスタッフが同行することが多く、人員不足やスタッフの負担が大きく、実現しない場合もあります。
日勤看護師が同行の施設なら、実現性高いです。
他にも思い出し次第、アップデートしてゆく予定です。随時、チェックしてみてください。
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施設選びがスームズに進み、皆さんの力添えになるはずです。
コーディネーター(相談員)を利用する場合は、アドバイスを受けましょう。
慣れない事全てを、自身だけで調べて実行するとなると、不安とストレスの連続になります。
知らないことを聞ける存在は、不安解消につながります
「勧められたから、ここにしておこう」は避けてください。
最終決定はご自身ですべきです!!
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