親が救急搬送。
入院直後は動転して、冷静に物事を考えられません。
落ち着いたら、直ぐに「退院の準備」をしてください
病院は救急患者のために、ベットを空けておかなければなりません。
容態が落ち着いたら、必ず退院の要請があります
- 仕事で介護の時間がない!
- 育児と両立ができない!
- 初めての介護に不安!
そんな理由で、病院には置いてくれません!
入院ベットは「緊急性がある人」のための物です
親が入院したら、直ぐに考えておくべきことをまとめています
シンプルで、見やすく構成してます
詳しく知りたい方は、関連記事を読んで補足してください
介護業界15年目の派遣介護福祉士です。
「両親の介護施設を探したいけど・・」、そんな不安の解消に役立てられるよう、14年以上の介護現場での体験を綴っています。
2007年に介護業界へ身を投じ、早や15年目を迎えました。(派遣歴13年)
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。
・健康型有料老人ホーム 1施設
・介護付き有料老人ホーム 3施設
・住宅型有料老人ホーム 2施設
・24時間看護師常駐・有料老人ホーム 1施設
・グループホーム 2施設(4ユニット)
・特別養護老人ホーム 1施設
・老人保健施設 1施設
・デイサービス 1施設
・障がい者(自閉症)グループホーム 1施設(3ホーム)
・居宅介護支援事業所 2事業所
以上、10業態13施設を経験しました。
- 親が入院した時に考えておくこと
- 準備するべきこと
- 決めておくべきこと
- 入院直後の行動手順
退院準備の手順整理 / 「在宅介護」「有料老人ホーム」の2択
私は介護士を、14年経験しています。
「病院→老人ホーム」のパターンを、たくさん見てきました。
退院の要請があってからでは、
「老人ホーム選び」や「在宅介護」の準備時間が少なすぎます
仕事を休んで、時間をつくるのは厳しい!!
あなたの会社は、「親の介護」を理由に休めませんよね?
だから直ぐに退院準備をするべきです
それでは退院の準備を、順番に紹介してゆきます。
貴重品を確認する
先ず、貴重品を探しておいてください
必要になる物は、思いつくだけでもこれだけあります
- 健康保険証
- 介護保険証
- マイナンバーカード
- キャッシュカード
- 暗唱番号
- 通帳
- 印鑑
いつでも手続きができるように、準備しておきます。
今後必ず必要になる物ばかりです
貴重品の整理ができたら次は、
入院中・退院後の役割を決めてください
分担と役割を決める
家族内や兄弟間の、分担を決めておくべきです。
大きく分けると、以下になります
- お金
- 時間
- キーパーソン(リーダー)
家族内や兄弟で「揉め事」にならないよう、最初に決めておくと良いです
- 入院費用
- 備品(おむつなど)
- 交通費
特に兄弟間で「お金の分担割合」や誰が金銭管理するのか、決めておくと良いです
- 付き添い
- 洗濯物回収
- 差し入れ
- 面談
病院へ行く用事は結構多いです。
「何で、私ばっかり!」とならないように、公平に決めておくと良いです。
「俺は仕事で忙しい!は、皆同じですからね
- 緊急連絡を受ける人
- 病院からの要請に返事する人
病院からの緊急連絡に「対応・返答をする」
こんな機会が必ず訪れます。
以上、3つの分担を決めておきましょう
「専業主婦だから」という理由で、一人に押し付けるのは、絶対に止めましょう!!
「主婦は家にいるから自由度が高い」は、あなたの偏見です!
時間経過すると、大きなトラブルになります
必ず分担して公平感を保ってください
費用を安くしたい人は、「公的制度」を調べる必要があります
公的制度を調べておく / 介護保険・医療費制度
退院後に必要となるのは「介護保険」です。
直ぐに調べて、知識を持っておくべき。
「介護保険」は、申請制度です
自分から行動しないと、親切に行政からは教えてくれません
地元自治体の役所で申請します。
認可までには時間がかかるので、早めに行動しておくべきです
- 介護保険
- 医療費補助制度(高額医療費制度など)
以上の知識を持っておきましょう。
大きな病院に入院しているのなら「医療相談室」を、利用してください。
重要:
俳優・高島忠夫夫妻は、「介護保険の存在」を知りませんでした。
介護費を自己負担し続けて、家を失ったのは有名な話です。
介護保険を使えば、費用は1割負担で済みます
(自己負担100% → 介護保険10%)
介護保険を既に使っている人は、担当ケアマネージャーに相談しましょう。
親の任意保険をチェック
任意の医療保険に加入しているか、確認しておきましょう。
あなたの知らない間に、加入しているかもです。
保険証書を探しておいてください
保険条件に該当するのか、保険会社に確認しましょう。
電話で必要書類も、確認しておきます。
在宅介護・老人ホームを検討する
退院の要請を受けた時、3通りの選択肢になります。
- 転院
- 在宅介護(自宅復帰)
- 老人ホーム
ほとんどの人は、「在宅介護」と「老人ホーム」の2択を迫られます。
「転院」はどこもベットが埋まっており、期待が薄い
「在宅介護」を選択した場合
あなたが自宅で、介護することになります。
ケアマネージャーの利用計画書に沿って、「介護保険」を利用します。
- デーサービス
- ショートステイ(短期入所・2泊3日など)
- 訪問ヘルパー利用
- 訪問入浴
- 福祉用具貸与
- 自宅修繕
在宅介護を選択すると、あなたの「24時間付き添い」が基本になります
「デーサービス」「ショートステイ」は、「24時間の付き添いを避ける」手段として有効。
あなたの負担軽減が目的です
独身者は仕事との両立ができず、「介護離職」が社会問題となっています。
介護離職:
介護を理由に退職して、親の年金だけで生活すること
統計では日本全国に数万人いる
「介護離職」は、絶対に避けたい!!
介護離職の問題点は、親が亡くなくなると「年金」(収入)が途絶えることです。
数年のブランクで「仕事復帰」するには、かなり厳しい現実が待っています。
ブランクがあっての「再就職」は厳しいです
自宅での介護が厳しい人は、「老人ホーム」を検討します
「老人ホーム」(入所施設)を選択した場合
あなたの選択肢は「3施設」です。
- 特別養護老人ホーム
- 老人保健施設
- 有料老人ホーム
「グループホーム」「サービス付き高齢者住宅」は、身体介護度が高い人は入所できません。
特別養護老人ホーム
- 地方ならチャンスあり
- 人口密集地なら確率は低い
入居待ち(予約待ち)が100名以上います。
「在宅介護が厳しい!」程度の理由では、優先順位は高くなりません。
・老老介護(80代女性が、90代男性を介護)
・独居(身寄りがない一人暮らし)
・虐待による逮捕(介護者がいなくなる)
あなたよりも優先度の高い人が、たくさん入居待ちしています
入居条件として、「要介護度3」以上に規定されています。
つまり「要介護度2」以下の人は、入居できません
老人保健施設
病院からの在宅復帰を目指す「リハビリ施設」です。
こちらも入居待ち(予約待ち)が多く、入居の確率は低い。
- 値段が安い
- 医師が常駐
- 24時間介護士常駐
医療体制の高い施設なんです
入居できるのは、最大3か月までの条件がありますが、「3か月で退去する人」はほとんどいません。
強制退去はありません
病院から「退院」する時に、声がかかる可能性はあります!
もし声がかかったら、迷わず入居してください!!
次の展開までの、時間稼ぎになります。
有料老人ホーム
実現性が高く、現実的な選択肢となります。
値段は高めになりますが、メリットは多いです。
- 入居の実現性が高い
- 選択肢が広い
- 「自宅に近い生活」が実現しやすい
特別養護老人ホームへの「入居待ちの場」として、時間稼ぎ目的で入居する人も多いです。
医療的なケアが必要な方は、「24時間看護師常駐」の施設もあります。
深夜帯、看護師がいると安心感があり、医療へ早く繋げる利点が期待できます。
「老人ホーム選び」の始め方を、参考にするとスムーズです!
まとめ / 親が入院したらすべき行動と手順
- 貴重品の確認・準備
- 役割分担を決める
- 公的制度を調べる
- 任意保険の確認
- 在宅介護・老人ホーム利用を考える
親が倒れて入院したら、できる限り早く行動してください
「時間がある時にボチボチと・・・」
こんなことを考えていると、あっという間に「退院」の要請があります
入院する前から「家族や兄弟間」で、話し合っておくことが理想的です
でも、なかなか厳しいのが現状ですよね
ご両親が倒れるのは、今日かも知れません
普段から意識しておくことをお勧めします
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