よくある「施設見学」の疑問?
- 見学では何を見ればいいの?
- 何に注意したらいいんだろう?
- どこがポイント?
- 判断基準が分からない!
あなたは「施設見学」で何を見ればいいのか、悩んでいませんか?
皆さん同じ想いです
親の老人ホームを選んだら、次は「施設見学」に行きましょう!
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ここからが正念場!
あなたはインターネットや雑誌で「施設見学のポイント」を読みましたよね?
でもそれだけではかなり不十分です。
この記事では、現場介護士として15年働いている私が「現場経験者の目線」を上乗せして紹介しています。
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ネットや本では紹介されていない「ポイント」が満載
老人ホーム見学のチェックポイントは、介護士目線で見ると、かなり多いんです。
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今回は2回に分けて紹介しています
- 介護現場の質を見抜くチェックポイント(この記事)
- 建物構造と設備のチェックポイント
「老人ホーム」は人生最後の大きな買い物です!
施設見学なしで「老人ホーム」を選ぶ???
間違いなく失敗への近道です!
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必ず、施設見学はしてください
- 施設見学で見るべきポイント
- 介護の質を見抜けるポイント
- 介護士目線の注意点
- 私の経験談
「両親の介護施設を探したいけど・・・」、そんな不安の解消に役立てられるように、14年以上の介護現場での体験を綴っています。
2007年に介護業界へ身を投じ、早や15年目を迎えました。(派遣歴13年)
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。
・健康型有料老人ホーム 1施設
・介護付き有料老人ホーム 3施設
・住宅型有料老人ホーム 2施設
・24時間看護師常駐・有料老人ホーム 1施設
・特別養護老人ホーム 1施設
・老人保健施設 1施設
・グループホーム 2施設(4ユニット)
・デイサービス 1施設
・障がい者(自閉症)グループホーム 1施設(3ホーム)
・居宅介護支援事業所 2事業所
以上の10業態(13施設・2事業所)を経験しています。
15年の現場介護士が伝授!「有料老人ホーム」見学のチェックポイントを解説
この記事では「現場介護士の立場」で、あなたが施設見学する時に「見ておくべきポイント」を紹介してゆきます。
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ネットや本では、現場経験者の意見は紹介されていません
あなたがネットや本で読んだ知識に、この記事で分かったことを追加して、更にアップデートしてください
必ず、役に立つはずです!
施設見学で「介護の質」を見抜くのは厳しい
- 清潔感
- スタッフの質
ネットや本で「見学のチェックポイント」として紹介されていますよね?
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見学で「スタッフの質」を見抜くのは厳しいです
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よく考えてみてください!
あなたが施設を見学する時、事前に予約をします
もしあなたの自宅に、予約来客があるとします。
- 掃除をしておく
- 整理整頓をする
- 身だしなみを整える
常識の範囲で準備をするはずです
これは介護現場も同じで、「見学者が来ますよ!」と事前に現場へ連絡が入ります
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私たちは「あなた」が来ることを知っています
お客さんのあなたに、普段の姿を見せることはありません!!
そこで現場経験者の観点から、
「スタッフの質」(介護の質)が見抜きやすい「ポイント」を紹介します
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素人のあなたでも「介護の質」を見抜けるポイントを伝授します
スタッフの挨拶・服装の判断基準
スタッフの挨拶や服装が「あなたの許容範囲」でなかったら、候補から外すのもありです。
20歳代の若手職員は、「不貞腐れた表情」や「小声の挨拶」が多いです
スタッフの質を見抜くポイントとしては、判断材料にはなりにくい
でも、「あなたの許容範囲」でなければ、親が入居してから「あなたのストレス」になるのは間違いありません
又、事前にあなたが来ることが分かっているので、質の悪いスタッフでも「明るい挨拶」をすることが多いです
「大きな声」や「馴れ馴れしい言葉使い」が聞こえたら、判断基準にしてください
「介護の質」を見抜いておきたいですよね?
「車椅子の人」や「介助が必要な人」に注目してみましょう
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普段の細かな対応は、見学レベルでも見抜けますよ
車椅子の人の足元に注目してみる
車いすの人が座っていたら、「足元」に注目してください!
移動しない時は、ステップから足を降ろしているべきです
車いすが停止した状態で、ステップに足を乗せ続けていたら「介護意識」が高くない
私の経験では「介護に厳しい施設」で、ステップに足を乗せたままにする施設はありませんでした。
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床に足を降ろしていればOKです
例外として、尖足防止で足を「車いすのステップ」に置いている場合もありました
尖足:
アキレス腱が収縮することで、つま先立ちになってしまうこと
収縮した筋肉は、元には戻らない
車椅子に座り続けていないことが理想的
「車いすに座り放し」は、介護者として避けるべき行為です。
テレビを見ている時に、リビングのソファに移されているようなら、普段から「細かな対応ができている」と判断できます
車いすは移動するための「アイテム」
食事や余暇の時間に座る「いす」ではない
介護に厳しい施設では、移動時以外で「車いす」に座り続けることは禁止している
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「車いす」から「食席・ソファ」に移っていたら理想的
車いすの「ひじ掛け」「座面の端」の汚れを見ておく
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誰も座っていない「車いす」を見つけてください
「座面の端」や「ひじ掛け」に、「食べこぼし」が残っていないかチェックしましょう
「無頓着なスタッフ」は、こまめに清掃しません
あと、業務に追われている「忙しすぎる施設」も、車いすの清掃まで手が届きません
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介護スタッフが忙しすぎる施設は、お勧めできません
入居者の服装が気候にマッチしているのかチェック
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気温の低い季節のチェックポイントですよ
介護士は気温に合わせて、入居者の服装を調整しています。
- 足の「膝かけ」
- 薄手カーディガン
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特に寒さに気をつかっているはずです
夏でも「冷房」に合わせて、何か羽織らせることがあります
上着の着脱は、介助が増えることになり「面倒なこと」です
意識が低いスタッフは、省略したがります
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介護意識を見極める判断基準です
例外:
- 本人が嫌がる
- 洗濯している
こんな事情があるかもしれません
食堂(リビング)のテーブルを見る
「有料老人ホーム」では、玄関や廊下など「共用スペース」を、介護スタッフが掃除することはありません。
「清掃パートさん」か「外注業者」が行います
共用スペースの清潔感で、「介護スタッフの質」を判断できません!
私は「有料老人ホーム」を7施設経験しましたが、介護スタッフは掃除していませんでした。
あなたがチェックすべきは「食堂(リビング)のテーブル」
食事のテーブルは、必ず介護スタッフが拭くからです
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食事をするテーブルは「外注業者」が拭いたりしません
- ごはん粒
- おかず
- ソース・ドレッシング
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テーブルの縁(ふち)に、こびり付いていないかチェック要
「食べこぼし」は、定期的に拭いておかないと、こびり付いてしまいます。
・清掃意識が薄い
・清掃に厳しいスタッフの不在
以上が想像できます
食事を上手にできない人は、食事エプロンを利用します
ただ「食事エプロン」を使用しても、「食べこぼし」はでてしまいます
「食べこぼし」をしてしまう人の食席って、あなたには分かりませんよね?
床の「黒ずみ」を探してみてください
床に「落ちた食べ物」は定期的に拭いても、「黒ずみ」となり残ってしまいます。
これは清潔感とは、無関係と考えてください
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毎日「拭き掃除」しても残ってしまうんです
床に黒ずみがある「テーブルの縁(ふち)」に注目!!
机に「食べ物のこびりつき」が残っていませんか?
スタッフの質を判断できます
そこに「食事用のいす」が置いていなければ、「車いす利用者」の食席の可能性あり
- 床に黒ずみがある
- テーブルの縁(ふち)に食べ物がついたまま
- でも食事のイスが置かれていない
これで「車いすに座ったまま食事をしている!」ってことも分かります。
車いすのまま食事をしているから、「食事用のいす」が置かれていない
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本来「車いす」は食事用ではありませんよ
介護意識が高い施設は、車いすのまま食事させませんからね
水分介助はマンツーマン対応なのか(午前10時・午後3時)
午前10時頃・午後3時頃
「老人ホーム」では、水分補給の時間になっています
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水分介助は「マンツーマン対応」が基本!!
(同時介助は最大2名まで)
「有料老人ホーム」では、入居者2名の同時介助を禁止している施設が多い
1人の介護スタッフが、入居者2名以上を同時介助していたら、「人員不足」「介護体制の不備」と判断してください
例外として、急な病欠で「スタッフの補充」ができなかった場合があります
「1人で何人も同時介助して大変そうですね」と施設長に言ってみてください
どんな答えが返ってくるのでしょう?
午前10時・午後3時に施設見学を指定されたら、見ておくべきポイントですよ
介助方法 / スタッフの指の位置に注目
介護業界の基本姿勢
- 握らない
- 掴まない
- 引っ張らない
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なかなか理想通りにはゆきませんが
圧迫による内出血を避けるために、「入居者の体」を指先で触れることは厳禁
転倒確率が高い人の介助では、ズボンを掴んで引っ張ることがあります。
- 介護者のモラル
- 怪我を避ける
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どちらを取るのか難しいです
「握らない」「掴まない」「引っ張らない」を徹底できている施設は、優先順位を高くしたい!
介護スタッフの質が高いと判断できます
介護スタッフの指の位置は、着眼しておいてください
スタッフへの質問・話しかけをしても意味がない
インターネットや雑誌で、「介護スタッフに質問してください!」とアドバイスされていませんか?
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ハッキリ言って「無意味」!
現場経験がない人の意見です
あなたが介護スタッフに、何か質問したとします
「経験の浅いスタッフ」「担当が変わったばかりのスタッフ」から、明確な返答がなくても当たり前です。
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何の判断材料にもできません
スタッフの配置替えや派遣社員も多く、通常業務以外の質問を受けても、担当者でないと分からないことがたくさんある
また、企業コンプライアンスの観点から「情報を外部者に伝えてはいけない」と徹底されている業界でもある
スタッフは話かけられると、集中力が削がれます
ミスの要因になるので、個人的には遠慮してほしい行為です
もし現場スタッフの話を聞きたいなら「主任クラス」に絞ってください
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変な情報を鵜呑みにして、介護スタッフに話かけるのはやめてください!
入居者への質問・話しかけも意味がない
これもインターネットや雑誌で、紹介されている「アドバイス」です
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これもほとんど意味がありません!
入居者の人は、施設に気をつかって「本当のこと」は言いません
もし「入居者から情報を得たい!」と思うなら、クレームの多い人を探すことです。
クレームの多い入居者だと、「知りたい情報」が聞けるかも知れません。
ただ不満ばかり聞く羽目になり、貴重な見学時間を削ぐことになります。
知らない人に話かけられたと、入居者からクレームがでるのも「有料老人ホームあるある」
介護スタッフは「うんざり」しています
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入居者への話しかけも「やめて欲しい行為」です
運営理念で何も判断できない
介護現場に「運営理念」を意識している介護士はいないと断言します
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運営理念が介護現場に与える影響はありません!
運営理念は、施設運営者が考えた「美辞麗句」みたいなものです
あなたの周りに「運営理念と社員の質」が関係した企業なんてありますか?
施設長の経歴を知っておくと良い
施設長が企業母体からの出向社員だった場合、お勧めしずらいです。
何かと腰が重い傾向があります。
出向社員は「トラブルなく本社へ帰る」ことしか頭にありません
「現場の意見を汲みあげよう」「聞き耳を立てよう」なんて気が薄いです
現場との距離感が大きい!
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そんな姿勢は、あなたの親の生活にも関わってきますよ
施設内の掲示物なんて気にしない
インターネットや雑誌で、「施設内の掲示物」を見るように、よくアドバイスされています。
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施設の掲示物と「介護の質」は、関係性がありません
「有料老人ホーム」の掲示版は、事務所の人が管理しています。
介護スタッフが掲示物を用意するなんて、ほとんどありません!
小規模の有料老人ホーム(20名程度)ならあり
「特別養護老人ホーム」「グループホーム」の場合:
「イベントのお知らせ」「スタッフの紹介」など掲示物を、介護スタッフが準備している
担当する人数が、限定的だからできる
フロア制を採用しているか確認してみる
「有料老人ホーム」では「フロア制」を採用していました。
「フロア制」を採用しているなら、優先すると良いです
2010年代に開設した「有料老人ホーム」は、「フロア制」を採用しない施設が増えています。
フロア制:
各階に介護スタッフを、均等に配置しているスタイル
人員不足もあり「フロア制」を採用しない施設が増えている。
「フロア制」を採用していない施設では、スタッフの「眼や耳」が届きにくい
因みに、「特別養護老人ホーム」「グループホーム」では、ユニット制を採用している
「フロア制」でない施設では移動距離が長くて、介護スタッフの体力消耗が激しいです
介護スタッフの迅速な対応には、全く期待できません
私の経験談:
フロア制を採用していない施設では、階段を使って縦移動が必要になります。
上り下りが多く、ナースコール対応がかなり遅くなります。
「各階にいつも、必ず介護士さんがいるんですか?」と確認しておきましょう
残念ながら「住宅型有料老人ホーム」では、「フロア制」の施設はないはずです
看護師の在籍人数をチェックしておく
看護師が何名が所属しているかも、大事なポイントです。
私の経験談:
入居者50~60名程度の中規模「介護付き有料老人ホーム」のパターン
- 所属は、2~3名
- 出勤人数は、1~2名
(24時間看護師常駐施設は除外)
元・同僚から、看護師が1名しか在籍していない「有料老人ホーム」で勤務したと聞いたことがあります。
看護師が1名だと、看護師の休日は「看護師不在」ということです。
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これはかなり例外ですが・・
小規模の「住宅型有料老人ホーム」で、「訪問看護事業所」が併設されていない施設には、看護師が常駐していません。
住宅型有料老人ホームでは、看護師を外部の「訪問看護事業所」から「訪問看護」をしてもらう形をとっていることが多い
住宅型有料老人ホームによっては、自前で「訪問看護事業所」をもっていて、自前で看護師を用意していることもある
看護師の所属人数は、「重要事項説明書」にも記載していますが、古い情報かもしれません。
施設見学した時、直接施設長にも尋ねておきましょう。
注意! / 営業担当者のトークは無視してOK
介護スタッフの多くは、営業担当者との交流がありません。
主任クラスが、時々事務所で会話をする程度です。
「有料老人ホーム」の営業担当者は、介護現場について知識がありません!
「タイトルだけ見て、中身を読んでいない」読書家だと思ってください。
- 「〇〇できると聞いてきたのに!」
- 「○○してくれると言ったのに!」
私たちが現場でクレームを受けるのは、「有料老人ホームあるある」です。
営業担当者は契約目的なので「適当なことを言う」と覚悟してください
できないことも「できます!」と言いますよ
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このパターンをたくさん経験しました
注意してください!
まとめ / 施設見学で見ておくべきポイント(介護の質編)
- 介護スタッフの大きな声が聞こえるか
- 馴れ馴れしい言葉使いをしていないか
- 足が車いすから床に降ろされている
- 車いすに座り続けていない
- 車いすのひじ掛け・座面に食べこぼしがないか
- 入居者の服装が気温にマッチしている
- 食事テーブルの縁(ふち)をチェックする
- 水分介助が「マンツーマン対応」
- 介護者の指使いをチェックする
- 介護スタッフに話かけるなら「主任」に絞る
- 入居者に質問しても知りたい情報は得られない
- 運営理念と介護士の質は関係ない
- 掲示物で介護士の質は判断できない
- 施設長が出向社員だと今後に不安
- フロア制を採用していたら優先しておきたい
- 看護師の在籍数を確認しておく
- 営業社員のトークは無視する
「老人ホーム見学」でチェックしておく「17ポイント」を、現場介護士の経験を元にして紹介してみました。
他にも思い出し次第、常時アップデートしてゆきます。
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時々、覗いてみて下さい
▼「老人ホーム選び」の関連記事をまとめています
・見学候補を絞るポイント
・見学で見るべきポイント・建物・設備編
・重要 / 体験入居すべき理由
・契約までにしておくべきこと
・契約までに決めておくこと・分担
・入所中に起こりうること
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