派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

「両親の介護施設」「介護業界への転職」、介護現場の体験談を元にポイントを紹介します

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【「介護付き」と「住宅型」の違いは? / 現場経験者が解説】両親の施設選び /「住宅型有料老人ホーム」を解説 file.44

ネット情報や雑誌・書籍で紹介されている「老人ホームの選び方」は、ほとんど全てが「運営者」や「管理経験者」の意見ばかりで、現場で実際に行われている事については、触れられていません。

 

しかし、皆さんにとって不安なのは「親にとって快適な生活となるのか」「真摯な扱いを受けるのか」「環境にうまく馴染めるのか」など、生活全般なはずです。

 

この「派遣介護福祉士の資料」では、現場経験者の目線」を上乗せして解説しています。

 

「両親の介護施設を探したいけど・・・」、そんな不安の解消に役立てられるように、13年以上の介護現場での体験を綴っています。


2007年に介護業界へ身を投じ、早や14年目を迎えました。
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。(派遣歴12年)

 

どう違う? / 「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」の違いを現場介護士の目線で解説します

 

ご両親の施設を探す際、「有料老人ホーム」が選択肢となる場合が多いでしょう。


「有料老人ホーム」には、「健康型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」3種類ありますが、現実的な選択肢は「住宅型」「介護付き」2者択一になります。

 

選択する上で、「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」の違いを知っておく必要があります。知識がないまま、何となく選んでしまうのは失敗への近道です。

後悔しないための予備知識として、読んでみてください。

 

老人ホーム選びは、大きな買い物です

 
現場介護士として、実際に勤務した経験を元に解説してゆきます。

私の「有料老人ホーム」での勤務実績は「7」施設あり、タイプも一通り経験してきました。

 

・健康型有料老人ホーム 1施設
・介護付き有料老人ホーム 3施設
・住宅型有料老人ホーム 2施設
・24時間看護師常駐・有料老人ホーム 1施設

 

皆さんが既に入手した情報を補足する形で、読み進めて下さい

 

 

結論 / 「住宅型」「介護付き」の違い

先に結論から言うと、以下が「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」との代表的な違いになります

 

・介護サービスが選択制
・料金設定が「オプション価格」
・介護度が高くなると、料金が高くなる
・「外部事業所のヘルパー」と「施設のスタッフ」は「同じ人」
・看護師不在の施設がある
・日中のナースコール対応に、時間がかかるケースがある

 

それでは細かく解説してゆきましょう

 「有料老人ホーム」の種類

有料老人ホームには大きく分けて、

「健康型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」

と3つのタイプがあります。

  

「介護付き有料老人ホーム」が一般的でしたが、、2010年代に入ってからは行政の意向もあり、「施設介護から在宅介護へ」との方針で、「住宅型有料老人ホーム」増加傾向にあります。

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「健康型有料老人ホーム」の開設は、2000年頃から認可が下りないので、近隣で見かけることはないでしょう。業界人でも「健康型有料老人ホーム」の存在すら、知らない方が多数です。

 

 「住宅型有料老人ホーム」概要

介護度に応じて、必要な介護サービスを選択して受けられる施設です。


訪問介護などの外部介護事業所と契約し、契約事業所の介護サービスと併用しながら、施設内で過ごすことになります。

必要性に応じた介護サービスのみを、有料サービスとして組み合わせ、生活をされています。

 

イメージとしては、施設サービス+契約事業所サービス(別料金)

 

当初の「住宅型有料老人ホーム」は、自立生活可能な方が、できない部分のみを生活支援サービスで埋めながら、充実した暮らしを実現する施設でしたが、今では自立された方が減少しており、「特別養護老人ホーム」待機者がおられたりと、介護度の高い方が増え、入居者の介護度は「介護付有料老人ホーム」と差はありません。

 

現在、「介護付有料老人ホーム」の開設認可が下りにくい状況もあり、新規開設している有料老人ホームの多くは、「住宅型有料老人ホーム」になります。

 

私の「住宅型有料老人ホーム」での勤務経験は2施設のみですが、居室・共用部(風呂・食堂など)など建物・設備に関しては、「介護付き有料老人ホーム」と同じと考えて良いでしょう。

「介護付き有料老人ホーム」と同じように、ケアマネージャーも付き、ケアプランも作成してもらえます。

 

つまり、「入居者の平均介護度」「施設の設備」は、「介護付き有料老人ホーム」と差はないと言えます。


「住宅型有料老人ホーム」での外部事業所サービス

自宅と同じように

「訪問介護」を受けたり、

「デイサービス」を利用したり、

自分の好きな介護サービスを選択でき、施設に入る前に利用していたサービスも継続することができます。

 

介護が必要な方は、必要な介護サービスを選択し、細かな介護を受けることができ、自立生活が可能な方は、生活支援サービスのみを受けながら、充実した暮らしを目指せます。

 

「住宅型有料老人ホーム」の介護サービスは、外部の訪問事業所から介護ヘルパーが訪問して、介護サービスを提供することになっていますが、実際ほとんどの介護サービスは、施設内の介護士が行っています。

 

 「住宅型有料老人ホーム」での介護サービス体制

「介護付き有料老人ホーム」は、一般的な介護サービス全体を提供することになっています。片や 「住宅型有料老人ホーム」では、入居者が必要としている介護サービスのみを提供する選択制を採用しています。

 

 「住宅型有料老人ホーム」には、24時間体制の介護サービスは義務付けられてはいませんが、多くの「住宅型有料老人ホーム」は「介護付き有料老人ホーム」と同じく、24時間の介護体制を有しています。

 

住宅型有料老人ホームでは、デイサービスが併設されている施設もあり、車送迎を利用することなく、デイサービスを利用できる施設もあります。
私が勤務した施設では、裏口から徒歩5秒でデイサービス到着でした。

  

「住宅型有料老人ホーム」の看護サービス

「住宅型有料老人ホーム」には、日中の看護師・准看護師を常勤させる義務はありません。

 

「住宅型有料老人ホーム」によっては、看護師がいない施設もあるため、

・「外部訪問看護事業所」が施設内にある

・施設外の「訪問看護事業所」を利用している

どちらのパターンの「住宅型有料老人ホーム」か事前に確認しておくべきです!!

看護師が施設に常駐している施設の方が、安心感は大きいと思います。

 

小さな規模の「住宅型有料老人ホーム」では、施設外の訪問看護事業所を利用するので、看護師の常駐はなく、定期巡回のみになります。

玄関先で入居者の健康状況を聞いて、何もなければそのまま玄関先で帰ってゆきます。

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介護サービス提供方法の違い / 「住宅型」「介護付き」

「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」介護サービスの提供方法の違いは、2点あります。

 

介護サービスを誰がする?


「介護付き有料老人ホーム」の介護サービスは、施設のスタッフが行う
「住宅型有料老人ホーム」の介護サービスは、外部の訪問介護事業所スタッフが行う

 

介護サービスを誰が選ぶ?


「介護付き有料老人ホーム」は、介護サービス全般を行う
「住宅型有料老人ホーム」は、必要性に応じて、利用者が介護サービスを選択する

 

以上の2点がサービス提供方法の違いになります。

 

実は根本は同じ / 外部介護事業所の実態


多くの「住宅型有料老人ホーム」は、施設に併設された介護事業所扱い(外部サービス)で、介護サービスを提供しています。

 

実際の「住宅型有料老人ホーム」の介護士は、「外部事業所の介護ヘルパー」「施設の介護スタッフ」との一人二役を行っています。

 

表向きは外部事業所を利用することになっていますが、施設併設の外部事業所スタッフは、施設の介護スタッフが兼ねていますので、
実質は「介護付き有料老人ホーム」と同じ、ということになります。

 
現場経験者の立場からすると、入居者が受けられるサービスはほぼ同じで

「介護付き有料老人ホーム」と、何ら変わりありません

 

デイサービスを利用するなど、施設外の事業所サービスを受けることもありますが、ほとんどは施設内で完結しています。

 

実質的な違いは2点 /  「住宅型」「介護付き」

「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」の実質的に違う点は

「介護士の勤務体制」と「価格設定」です。

 

介護士の勤務体制

スタッフは、当日の勤務予定表に従い業務に当たります。

時間と業務内容が決められており、他の業務と併用ができません。

 

例:

10:00-10:14 〇〇号室 生活支援(居室清掃・トイレ掃除)

10:15-11:00 〇〇号室  身体支援(入浴介助)

 

訪問ヘルパーと同じく、各家庭(各居室)を訪問して、在宅介護を行うイメージです。

訪問介護の時間帯には、施設の業務はできないことになっています。

 

隣の居室からナースコールが鳴っても、隣だからと言う理由で、支援中にナースコール対応(トイレ介助など)はできません。訪問介護中に、隣の家を伺うことがないのと同じ考えです。

 

但しナースコール対応に関しては、施設内でも「施設長」「現場介護士」「ケアマネージャー」の考えがバラバラで、統一できていない施設が多いと思います。

入所してみないと実情は分かりません。

 

異なる価格設定 

「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」は、
「支払い金額の決まり方」が違います。

 


「介護付き」は「セット価格」
「住宅型」は「オプション価格」
と表現すると分かりやすいでしょう。

 


・「介護付き有料老人ホーム」は、介護度による定額制「セット価格」
・「住宅型有料老人ホーム」は、必要度に応じた選択制「オプション価格」


「住宅型有料老人ホーム」は、介護度が低い場合は費用が安くつきますが、介護度が高くなるにつれ、費用も増加してゆくのが特徴です。

 

「住宅型有料老人ホーム」の費用

介護保険料の自己負担は、利用した分に応じて支払うため、介護度が高くなるにつれて費用も高くなる傾向があります。自立した方は生活費を負担しながら、外部の介護事業者を利用した時のみ、そのサービス費を負担します。

おむつなど日用品代は別途必要。

 

介護度が低い方「住宅型有料老人ホーム」が有利ですが、介護度が高い方は「介護付有料老人ホーム」を選択した方が経済的でしょう。

  

介護付有料老人ホームの場合、費用は「入居金月額利用料」となり、要介護度により、介護保険の自己負担額が月単位で決まっています。

 

住宅型有料老人ホームの場合、必要な介護サービスのみを選択・利用できるので、月額利用料が「介護付有料老人ホーム」よりも、やや安めになっています。

 しかし、介護サービスを利用した分だけ費用がかかるので、常に介護が必要な人にとっては、月額利用料が高額になるケースもあります。

 

支払額サービスを受ける回数と比例するからです。

 

 価格設定に関して、細かく解説しています

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予算のイメージ

介護付有料老人ホームは、毎月の支払い額がイメージがしやすくなります


介護度が高い方は、介護サービスを利用する回数が多くなり、介護保険の支給上限額を超えるかも知れません。 超過分の費用は、すべて自己負担。

 

住宅型有料老人ホームは、利用額が介護度に左右されるので、将来の支払い額がイメージしづらいです。

 

 「サービス付き高齢者向け住宅」の役割

当初の「住宅型有料老人ホーム」は、自立生活可能な方が、できない部分のみを生活支援サービスで埋めながら、充実した暮らしを実現する施設でした。
今ではその役割は「サービス付き高齢者向け住宅」に移っていると思います。

 

介護サービスの提供という点では、「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」も、併設もしくは外部の事業所を利用しますので同じとなります。

 

自立生活可能な方が、自由度の高い生活を期待するのであれば、選択肢は「サービス付き高齢者向け住宅」になります。

 

まとめ / 「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」の違い

異なる点

・施設の介護士が「外部事業所の訪問ヘルパー」と「施設スタッフ」の「1人2役」をしている
・介護サービスが24時間体制でない施設もある
・看護師配置の義務がない
・勤務体制の関係上、ナースコール対応しないこともある
・「オプション価格」なので、サービス回数が増加するにつれて、支払額が吊り上がる
・将来の支払額が読めない 

同じ点

・入居者の平均介護度は、ほぼ同じ
・施設の設備は、ほぼ同じ
・実際に受けるサービス内容は、ほぼ同じ

 

提言 ! / 施設見学の際に確認しておくべき事項

「住宅型有料老人ホーム」を見学する際、施設長に確認しておきたい事を挙げると、

 

・日中、看護師が常駐しているのか?
・生活支援・身体支援中のスタッフも、ナースコール対応してくれるのか?
・介護保険の上限を超えた場合の費用はどうなる?

 

以上の事項は、必ず確認しておきましょう。
特にナースコール対応については、クレームが多い事案です。

 

下の項目「必読! / 施設探しから契約までの流れ」

に沿って行動すれば、失敗リスクが低くなりお勧めです

 

 

介護保険の上限を超えた場合の費用について、後日体験した事例を紹介予定です。

 

思い出し次第、修正してゆく予定です。

 

必読! / 施設探しから契約までの流れ

  

入居に関する流れを順に整理しています。

        ↓↓↓↓

入居に関する心構え

【必須の基礎知識 / 不満・ストレスの根源】入所前に絶対に知っておくべき「たった一つの事」 file25 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

見学先を絞り込むポイント

【現場経験者の目線で細かく解説】 「介護付き有料老人ホーム」 / 施設の見学先を絞り込むポイントを紹介します file27 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

 ↓

施設見学する際に見ておくべきポイント①

【現場経験者の目線で細かく解説 / 介護姿勢編】 「介護付き有料老人ホーム」 / 施設見学する際のポイント(着眼点)を紹介します file28 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

 ↓

施設見学する際に見ておくべきポイント②

【現場経験者が現場目線で細かく解説 / 建物構造・配置編】 「介護付き有料老人ホーム」 / 施設見学のポイント(着眼点)を紹介します file29 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

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体験入居すべき理由

【現場経験者の提言】 「有料老人ホーム」 / 体験入居をしておくべき「たった一つの理由」を説明します file30 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

 ↓

契約までに確認・準備しておくべきこと

【最後まで気を緩めない / 現場経験者が紹介】入居契約前までに確認しておくべきこと・準備すべきこと file31 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策

 ↓

入居してから起こりうること

【えっ!そうなの? / 現場経験者がお教えします】入居中に起こりうること / 覚悟すべきこと file33 - 派遣介護福祉士の資料 - 施設選びと認知症対策