「老人ホーム選び」をする時、疑問が多くありませんか?
・何を基準に決めるの?
・どう調べるの?
そもそも、「始め方」すら分からない!!
ご両親の施設選びをするなら、
インターネットや雑誌の「施設選びのポイント」だけでは不十分です。
インターネット・雑誌・書籍で紹介されている「老人ホームの選び方」は、「運営者」や「管理経験者」の意見ばかりです。
現場で行われていることには、触れられていません。
皆さんにとって不安なのは
「親にとって快適な生活となるのか?」
「真摯な扱いを受けるのか?」
「環境にうまく馴染めるのか?」
など、生活全般なはずです。
この「派遣介護福祉士の資料」では、「現場経験者の目線」を上乗せして解説しています。
「現場体験」を元に、「両親の老人ホーム選び」のポイントを紹介してゆきます。
インターネットや雑誌では、情報が満載です!!
「両親の介護施設を探したいけど・・・」、そんな不安の解消に役立てられるように、13年以上の介護現場での体験を綴ってゆきます。
2007年に介護業界へ身を投じ、早や14年目を迎えました。(派遣歴12年)
派遣社員の特性もあり、経験した施設数は「13」になります。
「有料老人ホーム」では、7つの施設で勤務経験あり。
・健康型有料老人ホーム 1施設
・介護付き有料老人ホーム 3施設
・住宅型有料老人ホーム 2施設
・24時間看護師常駐・有料老人ホーム 1施設
・特別養護老人ホーム 1施設
・老人保健施設 1施設
・グループホーム 2施設(4ユニット)
・デイサービス 1施設
・障がい者(自閉症)グループホーム 1施設(3ホーム)
・居宅介護支援事業所 2事業所
以上の10業態(13施設・2事業所)を経験しています。
「有料老人ホーム」検討/ 「施設探しのコツと裏情報」を現場介護士が解説
「パンフレット」や「ホームページ」に載っている情報は、経営者側が伝えたいものばかりです。
パンフレットは、外部の広告業者が作成した「宣伝広告」です。
皆さんが「知るべき情報」は期待できません
写真掲載された施設長や介護職員は、既に誰もいない可能性が高いです。
「有料老人ホーム」の概要
介護度が入居条件となりません。
「要支援2」から「要介護5」まで、幅広く入居されています。
入居者の半数は、何かしらの介護・支援が必要です。
完全自立の方も、多くおられます。
有料老人ホームは
・健康型有料老人ホーム
・介護付き有料老人ホーム
・住宅型有料老人ホーム
以上の3タイプが存在しています。
関連記事を参考にしてください。
「老人ホーム選び」のポイントを説明する前に
ご両親の「老人ホーム」を探す場合、現実的な選択肢は
・「介護付き有料老人ホーム」
・「住宅型有料老人ホーム」
・「グループホーム」
・「サービス付き高齢者住宅」となります。
公的な施設である「特別養護老人ホーム」「老人保健施設」は、入居条件が厳しい上、入居待ちの方が多いです。
選択肢に入れることができません。
「特別養護老人ホーム」「老人保健施設」は、
チャンスが巡ってきたら、迷わず入所しましょう!!
嫌なら退所すれば良いだけです。
ここでは「有料老人ホームの候補」に絞って解説します
「老人ホーム選び」のチェックポイント / 見学候補を絞り込む方法
「見学先候補を絞るポイント」を紹介します
自宅からの距離
自宅から近いことが理想ですが、予算など「希望条件に合う施設」を優先させるべきです。
距離には執着しない方が良いです。
衣服・物品などの「差し入れ」や「状況確認」の為に、ご家族が訪問される平均回数は、週1回程度です。
つまり1週間に1度訪問するのに「苦痛でない距離」と、範囲を広げれば選択肢も広がります。
季節の変わり目には、衣替えの衣服を季節ごとに持参する必要があります。
荷物を持って移動できる距離かも、考慮に入れておきましょう。
施設の新しさ・華麗さは気にしない
華やかな調度品や施設の新しさと、「施設の良し悪し」に関連性はありません。
建物が大き過ぎない
私の経験上、これが一番重要なチェックポイントです
平均的な「介護付き有料老人ホーム」は、「4階建て」「部屋数50~60」程度です。
これを上回る規模の建物は、候補から外してください!!
・建物が大きくなると、スタッフの「眼や耳」が届きにくなる
・移動範囲が大きいと、スタッフの疲労が大きくなる
以上の原因で、介護の質も下がる傾向があります。
不測の事態があった場合にも、気配を感じられません。
発見や緊急対応が遅くなります。
居室数が100を超える大規模施設は、移動距離が大き過ぎて、日中ですらナースコール対応が遅くなります。
ご家族の面会訪問時、介護スタッフに声かけしようにも「何処にいるのか見つからない」というのもよくある事です。
建物が大きい施設ほど、多くの介護スタッフが必要ですが、介護業界は慢性的な人員不足が続いています。
人員が充足する確率が、著しく低くなります。
パンフレットやホームページでも、居室総数は確認可能です。
居室総数が60以内の「適度な規模」がお勧めです
「理由と詳細」を事例を挙げて、詳しく説明しています
1階や最上階に大食堂がない
「大食堂」がある施設は、お薦めしずらいです。
小さなリビングが各階に備えられ、居室近くのリビングで食事が摂れるのが理想です。
歩行や移動介助が必要になると、スタッフの介助が必然となります。
私の経験では、入居者60人程度の中規模施設で、スタッフが食堂への移動介助に費やす時間は、1時間以上になります。
つまり往復で2時間以上もかかり、しかも朝・昼・夕と3往復しなければなりません。
食堂への移動介助で、本来あるべき「スタッフと入居者の関わり」が、忙殺されてしまうという事です。
移動介助に忙殺されなければ、
「あれもできるのに」
「これもできるのに」
となるのは、「有料老人ホームあるある」です。
移動介助を理由に、退職する介護スタッフも多いものです。
ユニット制(担当範囲が限定)の「特別養護老人ホーム」「グループホーム」の経験者は、移動介助を苦痛と感じています。
残念ながら、2010年代に建設された「介護付き有料老人ホーム」は、大食堂の内蔵型が圧倒的に多いです。
エレベーターは2つあるか
エレベーターは大事な動線です。
2つ以上あることが望ましいです。
入居者60名の施設だと、2台あるのが一般的。
エレベーターが1つだと、「いつまで経ってもエレベーターが来ない」なんて事は頻繁ですし、エレベーター点検中には使用できません。
大食堂へ行く際にエレベーターを、1日3回も使用するわけですから、条件に含めておくべきです。
近隣に系列施設はあるか
他の入居者さんとの「人間関係悪化」や「トラブル」に遭遇した場合、系列施設へ移れる可能性があります。
金額・条件に関しては、契約前に確認を取る必要あり。
系列に「24時間看護師常駐」の施設もあれば、医療的なケアが必要になった場合に、新たに施設探しをする必要もありません。
系列施設からだと、現場介護士や看護師の猛プッシュで、入居の優先順位も高くなるはずです。介護現場で経験済み。
親会社の経営状況を知っておく
「有料老人ホーム」には倒産・経営譲渡のリスクがあります。
親会社が上場企業だから、施設経営が安泰とは限りません。
親会社の業績次第では、施設が売却されることも覚悟しておくべきです。
運営会社の変更で、「介護スタッフの顔ぶれ」や「勤務体制」が変わる可能性があります。
求人情報は常にチェックしておく
人員不足で困窮している施設は、求人広告を常に出しています。
ネット求人・新聞チラシは、常時チェックしておきましょう。
大手施設になると、広告会社と年間契約している場合もあります。
その場合は例外と考えて結構です。
1月~3月の求人も例外と考えましょう。
・「子供の進級でお金が必要」
・「育児から解放されたので働きたい」
主婦をターゲットにした、人員確保の大事な時期だからです。
介護施設は、「主婦パート」の存在なしでは成り立ちません。
短時間パートを募集している施設は、雇用体制に柔軟性があり、人員不足に陥る可能性が低くなります。
私の経験上、「フルタイム勤務」や「正社員採用」に執着している施設は、人員確保に苦労しています。
重要事項説明書をチェックする
法人によっては「重要事項説明書」を、ホームページでネット公開していることがあります。
「重要事項説明書」は、書式が統一されており、他施設との比較に役立ちますが、重視する点がわかりづらいと思います。
以下の情報は候補先を絞る基準となりますので、注目しておきましょう
・建物の大きさ
・エレベーター台数
・入居一時金の返却内容(初期償却・償却年数)
・クーリングオフ(90日間以内の退去)
ネット公開していない施設は、施設見学の時に請求しておきましょう
契約時まで提出を拒否されたら、候補から外すべきです!!
まとめ / 」有料老人ホーム」の見学候補を絞る9つのポイント
・週に1度の訪問ができる距離
・調度品や装飾の華麗さはスルー
・適度な大きさの施設に絞る(居室総数・高さ・横幅)
・大食堂のない施設を優先する(現在、減少傾向にある)
・エレベーターが2台ある
・近隣の系列施設を確認しておく
・親会社の経営状況を知っておく
・普段から求人情報をチャックする(雇用の柔軟性も分かる)
・重要事項説明書を見ておく
このあたりの情報なら、「施設見学する前」でも情報収集は可能です。
これら全てを取り入れることは無理があるので、各家庭の優先すべき条件から、取捨選択して候補を絞り込むと良いでしょう
他にも思い出し次第、常時アップデートしてゆきます。
・「老人ホーム選び」の関連記事をまとめています
・見学で見るべきポイント・介護編
・見学で見るべきポイント・建物・設備編
・重要 / 体験入居すべき理由
・契約までにしておくべきこと
・契約までに決めておくこと・分担
・入所中に起こりうること
必須事項 / 「施設見学」「体験入居」はしておくべき
パンフレットやホームページだけで、絶対に施設を選んではいけません。
「施設見学」「体験入居」
は必須事項です。
手間を省くことなく、正しい過程を追って、入居契約をするべきです。
拙速な契約は避けましょう。
「施設見学」は3件程度はしておきたいものです。
多すぎても「迷う時間」が長くなるだけです。
各ご家庭の条件で絞込みをした上で、見学予約をしましょう。
これは絶対条件です !!
「施設見学」や「体験入居」をなしに入居する方は、結構多いですが、
これは絶対に避けなければいけません。
「施設見学」はインターネットでサイト登録しておけば、「見学申し込み」まで手軽にできます。
登録や資料請求も複数しておいて、「情報の幅」を広げておきましょう
両親の人生をかけた重要な活動です
時間と手間は惜しまない方が良いでしょう
施設をスムーズに選ぶために / 後悔しないために
業界実績がある大手サイトのみをご紹介しておきます。
施設選びがスームズに進み、皆さんの力添えになるはずです。
コーディネーター(相談員)を利用する場合は、アドバイスを受けましょう。
慣れない事全てを、自身だけで調べて実行するとなると、不安とストレスの連続になります。
コーディネーター(相談員)は無料なので、利用しておくべきです。
知らないことを聞ける存在は、不安解消につながります
「勧められたから、ここにしておこう」は避けてください。
最終決定はご自身ですべきです!!
全国規模で施設紹介を展開されている、知名度高い大手検索サイトです。各ご家庭の事情(介護度・予算・場所)に合わせて、絞込みも可能です。
施設見学から入居までサポートが期待でき、有料老人ホーム以外も幅広く情報掲載されています。
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首都圏に限定されていますが、介護士の人材派遣もされており、内部情報も期待できます 。介護業界で幅広く、活動されている企業さんです。
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